能登半島では、令和6年1月1日に最大震度7の地震により多くの被害が発生しましたが、それらには、地震動に起因する土砂災害も多く含まれています。その後、令和6年9月21日から23日にかけて能登半島で豪雨があり、さらに多くの土砂災害が発生しました。

令和6年1月能登半島地震による山地崩壊、同年9月豪雨による土砂流出および土砂災害警戒区域
※国土地理院オープンデータおよび林野庁オープンデータより作成
上図において、赤い曲線で囲まれた範囲が令和6年1月能登半島地震による山地崩壊地であり、茶色着色範囲が同年9月豪雨による土砂流出範囲、青色着色が土砂災害警戒区域(土石流)、ピンク色着色が土砂災害警戒区域(急傾斜地の崩壊)です。
土砂災害警戒区域(土石流)は、土砂堆積域の想定範囲を描くこととなっているので、谷口より下流にしか着色されていません。しかし実際にはその谷の上流部で崩壊や土石流が発生しています。
土砂流出の範囲は、土砂災害警戒区域の一部に限られる場合が多いですが、なかには土砂災害警戒区域を遙かに超えて土砂が到達した例があります。
土砂災害警戒区域(急傾斜地の崩壊)は、指定範囲の全域が崩壊するのではなく、域内の一部斜面が崩壊しています。